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ピアノのメンテナンスを行いました!

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ピアノのメンテナンスを行いました。

オーバーホールという言葉を聞いたことがある方は多いかもしれませんが、それはピアノの中身をほぼ入れ替える大規模メンテナンスのことです。

今回のメンテナンスは調律師さん曰く「保守点検」とのこと。
呼び方は人により違うのかもしれませんが、そのメンテナンスを行いました。

目次

メンテナンス実施の経緯

以前はピアノを購入した楽器店に調律をお願いしていました。
3、4年前くらいから、調律した直後に、ピアノの音色が凸凹するようになり…
(同じタッチでも、鍵盤によって明らかに音色が違う)

むじか

調律した直後、特に音色の凹凸がひどいんですが、なぜですか?

経年劣化ですね。そろそろ買換え必要かと…

いやいや、私のピアノは当時、購入してまだ10年以内のもの。

確かに、教室など不特定多数の人が触るピアノは劣化が早いのだとか。
でも、教室を始めて(当時)まだ3、4年くらい。
学生の頃お世話になった先生たちも、そんな数年でピアノを買換えなんてしてなかったような…

むじか

ほんとかなぁ…?

ということで、ちょうど楽器店の保証も切れる購入10年目のタイミングで、ピアノを買換えず、調律師さんを変えることにしました
※ここに記載していないその他の理由もあり、変更に至りました。

新しい調律師さんにお願いして、最初の2年ほどは非常に満足な調律になりました。

ですが、その後やはり音色の凹凸が少し気になるようになり、新調律師さんに経緯を話して相談。

むじか

かくかくしかじか、凹凸が気になりますが、なぜでしょう

ピアノの使用頻度が高いと、フェルトに深い溝ができてしまい、ハンマーが当たる時、溝からわずかにズレただけで音色が変わってしまうんですよ。
他にも…………なので、それらを直すメンテナンスをオススメします。

むじか

なるほど!よき時期にやります。

個人的意見ですが、色々な質問に真摯に回答してくださる調律師さんは当たりの可能性が高いです。
逆に、理由を言わなかったり、適当な話をする調律師さんは注意かと。

こんな流れで、メンテナンス(保守点検)を実施することにしました。

今回のメンテナンスの内容

今回のメンテナンスの概要と効果

①サビ落とし:音の響きが良くなる・弦の寿命が延びる・鍵盤の動きが軽やかに

②内部清掃:アクションの動きがよくなる・響きも向上

③整調:タッチを均一化させる

なお、通常の保守点検では整音(ハンマーファイリング)も行うそうです。

整音とは、フェルトにできた深い溝をなるべく平らにして、音色を揃える作業。
まさに私が悩みであった内容なのですが、整音では音色がこもってしまう可能性があるとのこと。

音色の凹凸は少し気になるものの、今の明るい音色を気に入っており、生徒さんたちからもよく響くと好評だったので今回は色々相談して見送ることにしました。m(__)m

やりたい内容だけを選ばせていただけるのも、とてもありがたいですね!

①サビ落とし

サビ落としとは、弦、チューニングピン等々、金属部分のサビを落とす作業。

ピアノのパーツを分解したところ

中のホコリを清掃したり、ピンのサビを落としているところ

チューニングピンの清掃


清掃済みと未清掃。
だいぶ色が違いますね💦

②内部清掃

内部清掃とは響板や内部にたまったホコリを除去する作業。
サビ落としと清掃はほぼ同時作業のようです。

フロントピン ビフォーアフター

弦のあたり ビフォーアフター

③整調

整調とは使用によって変化した鍵盤の高さ、深さ、打弦距離、接近距離、ハンマーストップ距離などを元通りにする作業。

ゆるんだネジを締めている

鍵盤の高さ、深さ調整

木みたいな道具を使って、鍵盤の高さ・タッチの深さをまず調べる

鍵盤の高さ・タッチ深さを調べているところ

タッチが深すぎるところには、このように紙を追加して調整

私のピアノはタッチがだいぶ深いとのこと。
使用していると深くなってしまうようで、深すぎるとよくないのだとか。

鍵盤の「深さ」感覚の話

よく調整されたフルコンピアノを弾くと、自宅のピアノよりも鍵盤が「深い」と感じる。
鍵盤が深いとタッチが調整できるようになるので音色の多彩さも増す。

逆にC3やC5のピアノで、たまに「ものすごく浅い」ピアノに出会うことがある
打鍵するとすぐに音が飛んでくるような感覚で、音は出しやすいが、音色の幅を引き出しにくくなる。

この感覚はピアノハンマーの長さの違いによるものであり、今回の「深さ」感覚とはまた別の話らしい。
今回のようなハンマーの長さのせいではない「規定値より深い鍵盤」はあまり良くないのだそう。

打弦距離の調整

打弦距離が一定でないと、同じタッチでも、鍵盤によって出る音の大きさや音色に差がついてしまうので、この道具などを使って打弦距離を一定にするのだそう。

打弦距離を測る道具


よく見るとハンマーの高さが確かに違う…

下から3番目と10番目飛び出てるね

ハンマー調整中

今回の作業、調律含め、お2人がかりで約6時間半かかっています。
狭い部屋で、作業の邪魔にならないよう(少しなってしまったと思いますが💦)写真は一部のみですが…

大変細かい作業をありがとうございました!

メンテナンス後

アフターの写真

内部もきれいに

ヤマハの字もきれいに。


ビフォーアフターを全く同じ場所で比較する写真がなくすみません。
ですが最初の方の写真と比べて、明らかにキレイになっているのは分かるでしょうか。

メンテナンス実施の感想

ピアノのメンテナンスをしたのは人生初でした。
(高校入学まで電子ピアノ、その後のアップライトも今はもうない)

実施後の率直な感想は以下。

・音が明るくなった(想像以上!)
・タッチが変わった(少し浅くなった)
・1音1音の粒が際立つようになった

・鍵盤の戻速度が上がった
・弱音ペダルを半分踏んだ時に気になっていた金属音がなくなった
弱音ペダルのコントロールが上がった
・ソステヌートペダルを踏んだ時に変な圧がなくなった
・強弱がコントロールしやすくなった
・和音がキレイに揃うようになった
・見た目もとてもキレイになった

・音が明るくなった(想像以上!)
・タッチが変わった(少し浅くなった)
・1音1音の粒が際立つようになった

・鍵盤の戻る速度が上がった
・弱音ペダルを半分踏んだ時に気になっていた金属音がなくなった
弱音ペダルのコントロールが上がった
・ソステヌートペダルを踏んだ時に変な圧がなくなった
・強弱がコントロールしやすくなった
・和音がキレイに揃うようになった
・見た目もとてもキレイになった

音が明るくなった

何と言ってもまずは響きがかなり変わりました!
キンキン音が減りつつよく響くようになりました。
サビ取りと掃除だけで、これだけ音が変わるのかと驚きです。

タッチが変わった

タッチは元々言われていたとおり「深すぎ」だったものを調整したので、浅くなった感があります。

1音1音の粒が際立つようになった

同じように弾いていても以前と比べて1音1音がよく聞こえるようになった気がします。

鍵盤の戻る速度が上がった

同音連打や速い曲などで鍵盤の動きがスムーズになったと感じます。

弱音ペダルについて

以前は弱音ペダルを完全にふむと音がこもりすぎていました。
半分くらい踏むと、ザラザラした金属音が混じる感じ。

メンテ後は完全に踏んでもそこまでモコモコしすぎず、段階的なコントロールがしやすくなりました。
半分踏んだ際の嫌な金属音もなくなりました!

ソステヌートペダルについて

以前はソステヌートペダルを踏みながら次の音を弾くと、ペダルが跳ね返されるような感覚があり、左足をかなりギュッと押さえつけて弾く必要があったのですが、そのような変な感覚がなくなりました。

強弱のコントロールがしやすくなった

以前よりも、出したい音量が思ったとおりの音量で出てくれる感じで、強弱のコントロールがより自由になった気がします。

和音が揃うようになった

ラモー頌の最後のこの和音は、以前はどれだけ意識しても打鍵がわずかにズレてしまう音があり、自身の技術不足と思っていました。
メンテ後に弾いたら一発で揃いました 笑
鍵盤の高さのバラつきのせいだったのですね。

ドビュッシー 「映像 第1集」より ラモー頌

見た目もキレイになった

まさかヤマハの文字まで磨いていただけるとは 笑
ペダルもピカピカになり、踏むのがもったいない。
しばらくホコリ対策も頑張りたいと思います。

むじか

初めてでどうなるのか不安でしたが、実施してよかったです!

調律師さんと仲介場所

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今回もありがとうございました!


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