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【真の実力は?】ピアノのレベル診断

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2年かけ、ショパンの「幻想即興曲」を弾けるようになりました!

でも、速く演奏できません。
練習期間も短くしたいです。
どうしたらいいですか?

むじか

ピアノレベル診断をして「ピアノ上達に必要な6つの力」の内、足りない力を見つけて伸ばしましょう!

この記事の執筆者

目次

弾いている曲=実力ではない!

難しい曲を弾くことに憧れる人も多いでしょう。
ですが、長い時間をかけ苦労して弾けるようになっても、思った演奏にならない…

これは、実力に見合わない曲を弾いているから

教本を無理に進めたり、難しい曲を無理に弾いてもいずれ頭打ちが来ます。
練習も長く苦しくなりやすいです。

そうならないよう、ピアノの実力をつけましょう!

ピアノ上達に必要な6つの力

ピアノの実力は、以下6つの力で構成されています。
これは、自身の変化と、150人以上の生徒さんを見てきて筆者が考えたものです。

これまでピアノの実力は一体何か、の具体的な言語化はあまりされずにいました。

ピアノの実力を構成する6つの力

1.身体技術力
2.表現技術力
3.聴力
4.譜読力
5.知識・経験力
6.曲の難度

1.身体技術力

ピアノを弾くために必要な身体能力。

神経伝達速度と正確さ、身体のコーディネート力が主に影響しています。

若年者ほど、伸びやすい能力です。

スポーツに例えると「身体づくり」の根幹です。

2.表現技術力

曲を「上手に」「美しく」聞かせる技術。
身体能力だけでなく聴力、知識も影響するため中・高校生くらいが特に伸びやすいです。

スポーツに例えると「身体をどう使うか」の知識と実践力です。

3.聴力

「相対音感」と「音やリズムを聞き分ける能力」。

年齢にあまり影響されず、養うことができます。

絶対音感と相対音感の違いはこちらご参照
「絶対音感と相対音感の違いを分かりやすく解説」

4.譜読力

楽譜を読む力。
目線の動き、処理能力、知識が大きく影響します。

幼少期よりも小学校高学年以降の方が伸びます。

5.知識・経験力

ピアノを弾く上で必要、または役立つ知識。
子どもよりも大人の方が理解し、身につけやすいです。

さまざまな時代の、色々な曲を弾いた経験も糧になります。

6.曲の難度力

ここでは半年以内に自力で60%の完成度にできる曲の難易度を目安とします。

他の技術が高くても、適切な練習で曲をまとめる力がなければ、難しい曲を仕上げることはできません。
適切な練習ができる力、曲をまとめる力がこの項目になります。

※<60%の完成度>の尺度が、人によって大きく異なるので、この項目はざっくりでOK

ピアノ上達に必要な6つの力  まとめ

1.身体技術:ピアノを弾くのに必要な身体能力
2.表現技術:曲を上手に美しく聞かせる技術
3.聴力:相対音感、音やリズムを聞き分ける力
4.譜読力:楽譜を読む力
5.知識・経験:演奏に必要な知識、経験
6.曲の難度:半年以内に自力で60%完成できる曲の難易度

1.身体技術:ピアノを弾くのに必要な身体能力
2.表現技術:曲を上手に美しく聞かせる技術
3.聴力:相対音感、音やリズムを聞き分ける力
4.譜読力:楽譜を読む力
5.知識・経験:演奏に必要な知識、経験
6.曲の難度:半年以内に自力で60%完成できる曲の難易度

あなたのピアノレベルは?実力診断

あなたのピアノレベルをチェックしてみましょう。
ここで大事なことは何が充足、不足かを知ることです。

下のレベル分けは目安です。
最も共感するレベルを選んでください。

所要時間3~5分

1.身体技術力 診断

ここでは身体技術のみ考え、楽譜が読めるかは考えなくてOK。
これは自信がないな…というレベルの1つ前を選択

身体技術
レベル1

・ドミソミファレドを片手ずつ間違えずに連続5回以上弾ける(動画1)
・ドミソミファレドを両手で5回以上弾くのは困難

動画1
身体技術
レベル2

・ハノンのNO,2を片手ずつ♩=60以上で弾ける
・音階の指くぐりがスムーズにできない
・跳躍が多い曲は手元を見ないと弾けない
・易しい曲でも、練習は片手ずつでないと困難

身体技術
レベル3

・ハノンのNO,20までを両手♩=70以上で弾ける
・跳躍の多い曲はよく音を外す
・音階、オクターブ、アルペジオ、連打、トリル、トレモロ等、練習しても弾けないものがある
・メリーさんの羊を、メロディが途切れないように、左手和音伴奏で弾ける(動画2)

動画2
身体技術
レベル4

・ハノンのNO,31までを両手♩=100以上で弾ける
・跳躍で音を外すかもという心配はままある
・音階、オクターブ、アルペジオ、連打、トリル、半音階、トレモロなど練習したらできる

・左手でドレミを4回、右手でドミレを3回同時弾きがすぐ弾ける(動画3)

動画3
身体技術
レベル5

・音階全調+カデンツを両手♩=130以上で弾ける
・跳躍で音を外すかもという心配はあまりない
・ピアノを弾く間、身体は非常に楽である
・オクターブ、アルペジオ、連打、トリル、半音階、トレモロ等一通りすぐできる

・右手と左手はそれぞれ独立して動かしている感覚が常にある
・右手でメリーさん、左手でチューリップを1発で弾ける(動画4)

動画4

2.表現技術力 診断

表現技術
レベル1

・練習したテンポでしか弾くことができない
・弾く時に拍感は意識できない
・音を弾くので精一杯で表現を考えている余裕はない

表現技術
レベル2

・メトロノームを使えば、拍にのって弾ける
・練習の際、fとpくらいしか意識しない
・ペダルの基本的な踏み方を知らない
・和音はまず全部の音をしっかり鳴らしたい

表現技術
レベル3

・メロディを大きく、伴奏は小さくの意識がある
・音色変化したいが、やり方が分からない
・表現したい気持ちはあるが、やり方が分からない
・ペダルの踏み方を知っているが、にごりやすい
・和音で特定の音だけ響かせるのは難しい

・rit.やallargandoなど、意図的にテンポを変えるのは難しいと感じる

表現技術
レベル4

・求めている音色は、練習すれば出せる
・おおよそ拍を感じて演奏している
・ペダルを「耳で踏む」ことができる
・曲や場面に沿ったテンポが分かり、練習すればコントロール可能
・自分が思う表現にならないことが時々あり、困ることがある
・和音の響きやバランスは、練習すれば意図どおりに響かせられる

表現技術
レベル5

・音色はほぼ想定通りコントロールできる
・ほぼ常に拍を感じ、呼吸と共に演奏している
・自分がしたい表現をおおよそ実践できる
・アーティキュレーションを意図通りに演奏できる
・曲や場面に沿ったテンポが分かり、意識のみでコントロール可能
・ペダルの効果的使用法を知っており、場面に応じて踏み分けできる
・和音の響きやバランスは、意識のみで意図どおりに響かせられる


3.聴力 診断

聴力
レベル1

・聞いただけでは音の高低判別の自信がない
・ソの鍵盤を弾いたつもりでラが鳴っても気づかない
・似たリズムでは違いを聞き取る自信がない

聴力
レベル2

・聞いただけで音の高低を聞き取れる
・練習で想定と違う音を弾くとおおよそ気づく
・曲のテンポやリズムに合わせ手拍子できる

聴力
レベル3

・メロディと伴奏を聞き取ることができる
・耳だけで音の幅(音程)をおおよそ聞き取れる

・リズムを聞いたあと、覚えてマネできる
・曲の場面が変わったこと、明るさ暗さが変わったことを聞き取れる

聴力
レベル4

・同時に2つ以上の旋律を聞き分けられる
・音色の変化はおおよそ分かる
・知っている曲なら、人の演奏のミスタッチに気づく
・和声の変化もおおよそ分かる
・自身の演奏を録音して聴くと、想定と乖離がある

聴力
レベル5

・同時に3つ以上の旋律を聞き分けられる
・音色の変化が細密に分かる
・ピアニストの演奏のミスタッチにほとんど気づく
・和声の変化が細密に分かる
・自身の演奏を録音して聴くと、想定と乖離が少ない

4.譜読力 診断

読譜力
レベル1

・音符は数えなければほぼ読めない
・鍵盤の位置に自信がない
・拍子記号の意味や、音の長さは曖昧
・指番号1だからド、と考えてしまう

読譜力
レベル2

・五線内の音符なら3秒以内に答えられる
・音を認識してから鍵盤の位置を考える
・音の高さと長さは別々に考えないと難しい
・音の高さ、長さ以外の記号の意味はほぼ知らない
・指使いは楽譜、先生任せ

読譜力
レベル3

・音符を見て、何の音か迷うことはほぼない
・加線の音も、前後の流れで推測できる
・音符を見ると鍵盤の位置が思い浮かぶ
・音の高さと長さをおおよそ同時に読み取れる
・音の高さと長さを読んでから、その他の記号を読む
・指使いは書かないと覚えられない

読譜力
レベル4

・曲の難度1以下の曲は、おおよそ初見で演奏できる
・曲の難度2以下の曲は、少々の時間で譜読みできる

・基本的な音楽記号は譜読み段階で目に入る
・指使いは自分で候補を出すところまではできる

・曲の難度3以下の曲は、速度落とし片手ずつなら初見で弾ける

読譜力
レベル5

・知らない曲も楽譜を見ればどんな曲か大方分かる
・曲の難度2以下の曲は、初見で演奏できる
・曲の難度3以下の曲は、少しの時間で譜読みできる

・表現は後からつけるのではなく、譜読みとセット
・曲の時代に応じた楽譜の見方ができる
・指使いで悩むことはほとんどない

・速度を落とし片手ずつならほとんどの曲を初見で弾ける

5.知識・経験力 診断

知識経験
レベル1

・少なくともピアノで1曲以上弾いたことがある
・ピアノの音色を想像できる

・ドレミファソラシドの並びをどこからでも滞りなく言える

知識経験
レベル2

・長調と短調の存在を知っている
・メロディと伴奏の違いを知っている
・自身が弾く曲の作曲家を認知している

・ピアノで5曲以上弾いたことがある

知識経験
レベル3

・調号3つまでの調が分かる
・全音と半音を理解している
・モノフォニーとポリフォニーの違いが分かる
・ピアノ以外の楽器の音を聞いたことがある

・グランド、アップライト、電子ピアノの違いを理解している
・2時代区分以上の曲を弾いたことがある

(古典、ロマン等)

知識経験
レベル4

・調号4つ以上は苦手意識がある
・主要三和音は理解している
・ピアノの歴史はぼんやり知っている
・3時代区分以上の曲を弾いたことがある
・時代により演奏ポイントが異なるのを知っている
・他の楽器の音色、オーケストラのイメージが持てる

知識経験
レベル5

・全調、属調や平行調の関係性を理解している
・基本和声の機能や弾く時のポイントも知っている
・ピアノの歴史をおおよそ理解している
・ひととおりの時代区分の曲は弾いたことがある
・ピアノの音の鳴る仕組みをおおよそ理解している
・主要な作曲家の特徴をおおよそ理解している

6.曲の難度力 診断

半年以内に自力で60%完成できる曲の難易度を目安に選択

尺度が人によりかなり異なるため、ここはざっくりでOK
筆者は美しく演奏することに比重を置いたレベル分けをしています

曲難度
レベル1

・バイエル
・お誕生日マーチ/ケーラー
・メヌエットト長調/ペツォールト

・ツェルニー100番練習曲前半

曲難度
レベル2

・ブルクミュラー25の練習曲
・エリーゼのために/ベートーヴェン
・教会の鐘/ギロック

・ツェルニー100番練習曲後半
・プレ・インベンション前半曲

曲難度
レベル3

・ソナチネアルバム(全音版)
・子犬のワルツ/ショパン
・春の歌/メンデルスゾーン

・月の光/ドビュッシー
・ツェルニー30番練習曲
・インベンション/バッハ

曲難度
レベル4

・ソナタアルバム(全音版)
・華麗なる大円舞曲/ショパン
・亡き王女のためのパヴァーヌ/ラヴェル
・ツェルニー40番練習曲
・シンフォニア/バッハ

曲難度
レベル5

・練習曲op.25-1/ショパン
・月光ソナタ/ベートーヴェン
・版画/ドビュッシー
・クープランの墓/ラヴェル
・半音階的幻想曲とフーガ/バッハ

おまけ 筆者の思うレベル6以上の曲

<レベル6>
・練習曲op.10-4/ショパン
・バラード4番/ショパン
・ラ・カンパネラ/リスト
・ソナタop.110/ベートーヴェン
・シャコンヌ/バッハ=ブゾーニ
・音の絵/ラフマニノフ

・映像/ドビュッシー



<レベル7>
・木枯らしのエチュード/ショパン
・ハンマークラヴィア/ベートーヴェン
・鬼火エチュード/リスト
・音の絵op.39-6/ラフマニノフ
・交響的練習曲/シューマン
・イスラメイ/バラキレフ
・夜のガスパール/ラヴェル
・ピアノ協奏曲第3番/ラフマニノフ

むじか

筆者はレベル5の感覚です。
曲はレベル4~6くらいをよく演奏します。

レベル7はチャレンジ曲

私は以下のようになりました。

むじか

不足分を伸ばすともっと短期間で美しく演奏できますよ!

それぞれの力の伸ばし方は後述します。

この診断で不足力が分かったら、不足の力を伸ばすことでピアノの実力は高まります。

ピアノレベルチェック 実力診断  まとめ

あなたの今のピアノレベルは?

ピアノレベル診断

ピアノレベル1:初心者レベル
ピアノレベル2:初級レベル
ピアノレベル3:中級レベル
ピアノレベル4:上級レベル
ピアノレベル5:セミプロレベル

不足力を伸ばすと、実力アップできます

6つの力、それぞれを伸ばす方法

それぞれの力を伸ばす方法は、以下記事より

以下作成中

5.「知識・経験力」

【別枠】本番力

本番力とは本番(人前)で、どれだけ普段の力を発揮できるかです。

上の6つに「本番力」を加えなかった理由は、ピアノ演奏レベルと本番力は必ずしも比例せず、個人の性格、思考や状況によって変化するからです。

本番力診断

レベル
ネガティブ、本番苦手タイプ

・本番では20~40%の実力しか出せない
・暗譜に相当な時間を費やしても暗譜不安が消えない
・普段絶対にしないようなミスを突然やらかす
・緊張していない?と思うときが特に危ない
・当日は必ず体調に異変がある

・本番に弱いのは自分のメンタルが原因と思う

レベル
良くも悪くも想定内タイプ

・本番では50~60%の実力しか出せない
・「まあこんなもんよね…」と思うことが多い
・緊張したり落ち着いていたり時による
・失敗するのは練習でも不安だったところがほとんど

・本番が終わるたび「次こそは!」と思う
・舞台には魔物がいると思う

レベル
ポジティブ、本番アドレナリン放出タイプ

・本番では70~100%の実力を出し切れる
・なんなら普段より上手くいくことが時々ある
・暗譜の不安はない。作曲すればよい
・失敗してもリカバリーできる自信がある

・なんとかなる、で大抵なんとかなる
・人前で弾くのが好き
・舞台の魔物は味方にできる

むじか

残念ながら筆者は「弱」または「中」です(´;ω;`)
ただし、状況によると言えます。

例えば

A:ピアノレベルオール4、本番力強の人
B:ピアノレベルオール5、本番力弱の人

では、コンクールや演奏会で評価されるのはAの可能性が高い。
舞台に上がる人は、本番力も鍛えたいところ。


以下の関連記事もどうぞ

むじか

筆者の今後の一番の研究課題は、本番力です。
また新たな研究がありましたら記事にします。

本番力 まとめ

・ピアノ実力と本番力は必ずしも比例しない
・本番力は性格、思考、状況によって変化する
・本番力も対策が可能!

・ピアノ実力と本番力は必ずしも比例しない
・本番力は性格、思考、状況によって変化する
・本番力も対策が可能!

まとめ

真の実力は?ピアノレベル診断 まとめ

・ピアノの実力=6つの力の総合力
・6つの力は身体技術、表現技術、聴力、読譜力、知識・経験、曲の難度で構成
・ピアノレベル診断で、不足の力を把握しよう
・不足の力を伸ばすとピアノ実力アップ可能!
・ピアノ実力と本番力は必ずしも比例しない
・本番力も練習で伸ばすことが可能!

・ピアノの実力=6つの力の総合力
・6つの力は身体技術、表現技術、聴力、読譜力、知識・経験、曲の難度で構成
・ピアノレベル診断で、不足の力を把握しよう
・不足の力を伸ばすとピアノ実力アップ可能!
・ピアノ実力と本番力は必ずしも比例しない
・本番力も練習で伸ばすことが可能!


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