ピアノの上達が感じられません。
上達しない理由はなんでしょうか?
練習していても上達感が得られないのは、練習の仕方や考え方に原因があります。
この記事ではこんな疑問、お悩みを解決します。
・上達しない理由3つと解決策
・上達しにくい人の特徴3選
・ピアノが「上達しない」とはどんな状態?
この記事の執筆者
ピアノが上達しない理由3つと解決策
練習しているのに、なかなか上達しない場合は以下が理由です。
ピアノが上達しない理由3つ
①練習効率が悪い
②練習方法が間違い
③実力不足
上記3つに対する解決策
①自身に必要な練習箇所、量 を知る!
②できない原因を把握、適切な練習をする!
③実力をつける!
1つずつ具体的に見ていきましょう。
理由①練習効率が悪い
たくさん練習してるだけではダメですか?
時間の長さよりも練習内容と量が大事です。
「どのくらいの時間練習したらよいか?」
とよく聞かれますが、適切な練習時間は、人によって異なります。
やるべき練習内容と量が異なるからです。
幼いお子さんの場合は、自分では内容量を把握できないので、なにを、どのくらい(回数)、どうやるか具体的に示すと効果的です。
解決策①自身に必要な練習箇所、量を知る!
効率のよい練習のために
曲の要素を分析
→特に練習が必要なところを把握
→必要なところを必要なだけ練習
以下の曲を具体例として考えてみます。
よくある苦手箇所をピックアップします。
この①~④の部分は、必要とされるテクニックが異なります。
この4つとも練習しないと弾けない人、どれかだけでよい人、どれもすぐ弾ける人、で必要な練習内容や量が変わるのは伝わるでしょうか。
毎日同じ量をやれなくても大丈夫です。
練習計画を立てる習慣をつけましょう。
できるだけ毎日触った方がよいのは、身体の感覚を忘れないためです。
なので時間確保が難しい方は、普段はできるだけ身体の感覚を忘れない程度に触れておき、できるときに集中して練習、というのも効果はあります。
理由②練習方法が違う
上の画像の赤や青部分の両手がうまく弾けません。
片手ずつ拍を数えながら弾く練習をしてますが、両手になるとリズムがおかしくなります。
それは両手のバランスがうまくとれていないのが原因です。
その場合は両手で部分練習したほうがよいです。
解決策②できない原因を把握し、適切な練習をする!
適切な練習方法を知るために
なぜできないか、原因を考える癖をつける
→できない原因を取り除く練習をする
とはいえ、原因を自身で見極めるのは難しいですが・・・
よくある練習間違い事例を挙げます。
よくある事例①
いつも最初から最後まで通して練習し、同じ個所でつっかかる
できない原因:つっかかる箇所をきちんと弾けていない
解決策:つっかかる箇所のみ部分練習
よくある事例②
部分練習ではできるのに、通すと弾けない
できない原因:「つなぎ」の部分がまずい
解決策:「つなぎ」の練習をおこなう
よくある事例③
ゆっくり練習を沢山しているのに、速くすると弾けない
できない原因:
・ゆっくりの時と弾き方が変わっている
・テンポを急に速くしすぎ
・指のスピードが足りない
のいずれか、または全部
解決策:まずはどれが原因かを見極める。見極めたら適切な練習を
「できない原因」をしっかり把握して、適切な練習をすれば必ず解決できるようになります!
教室に通う最大のメリットは、プロの目でできない原因を見極め、適切な練習方法を提示してくれるところにあります。
理由③実力不足
この曲を、以下の人が練習したらどのくらい時間がかかるか例を挙げてみます。
初心者の方
毎日練習しても、少なくとも数か月以上かかります。
かなり練習しても、和音がバラついて上手に弾けません。
他の曲を弾く時は、またイチからの練習という感じになります。
上級者の方
練習しなくても初見でおおよそ弾けます。
1時間練習したら、思い通りに演奏ができます。
他の同レベル曲も、わずかな練習で弾きたいように弾けます。
おおよそこのような感覚になります。
難しい曲を沢山練習すれば上達すると思う方がいるようですが、効率が悪いです。
変な癖がついて、むしろ上達の頭打ちを招きます。
解決策③実力をつける!
上達したいなら
一番の近道は実力をつけること!!
実力ってどうやってつけたらいいですか?
以下の6つの力をつけましょ。
1.身体技術力
2.表現技術力
3.聴力
4.読譜力
5.知識・経験力
6.曲の難度力
詳細は以下の記事で
1.練習効率が悪い
→必要な練習箇所と量を知り実行!
2.練習方法が違う
→できない原因を把握、適切な練習を実行!
3.実力不足
→実力をつけよう!
ピアノが上達しにくい人の特徴3選
上達しにくい人の特徴も3つ挙げます。
目的が定まっていない
好きな曲がとりあえず弾ければよいのか?
好きな曲を上手に弾けるようになりたいのか?
この2つが、かなり重要な目的分岐となります。
必要なプロセスが全く異なります。
ピアノ経験なし、忙しく練習は週1になりますが、英雄ポロネーズを3カ月で弾けるようにしたいです。youtubeで皆に褒められるくらい上手に!
最優先の目的はどれにします?
限られた時間で、全てを手に入れることが難しいことは明白ですね。
どうしても達成したい目的があるなら、まずは目的をしっかり定めることが大事です。
目的が定まらない方は以下記事をご覧ください。
目的と違うことをする
実力をつけるため、例えば、生徒さんに以下の課題を出すことがあります。
毎日1回、右手の音符を指さして音を読んできてください。
音符をしっかり覚えるために必要なことです。
次のレッスンで・・・
先取り練習して、右手弾けるようにしてきました!
Zさんは、手元ばかり見て手の動きで曲を覚えてくる癖があります。
音符を読ませても、やはり音符は覚えていません。
このようなことが多い方は、なかなか思ったような実力がつかないなと感じます。
結果ばかり求める
・上手くなりたいけど練習はしたくない
・日々の成長に目を向けず、ゴールばかり気にする
このような方は、「結果ばかり求める」典型です。
ここのレガート、以前より上手になりましたね!
でもまだ他のところが下手です。
全部上手くなければ意味ないです。
ゴールを目指して前向きな力に変えられる場合はOKですが、ゴールばかり気にしてマイナス思考になる方は要注意。
練習を重ねていれば、必ず成長が見えるはず。
その成長を俯瞰するのもとても大事です。
・目的が定まっていない
・目的と違うことをする
・結果ばかり求める
ピアノが「上達しない」状態とは?
筆者が思うに、練習しているのに
全く上達しない人はほとんどいない
と思っています。
なぜならこれは着眼点の問題だからです。
そもそも「上達しない」とはどんな状態なのでしょう?
問題です。
この中から、ピアノが「上達していない」と思うものを選びましょう。
1.難しい曲が弾けるようになった
2.ミスタッチが減った
3.心に響く美しい演奏ができるようになった
4.少ない練習で曲が弾けるようになった
5.自分で楽譜を読んで弾けるようになった
6.これまで弾けなかった箇所が弾けるようになった
7.自分で指使いが考えられるようになった
8.先週弾けなかった部分が、今週少し弾けるようになった
いかがですか?
羅列してみると、「上達していない」と思うものは1つもないのではないでしょうか。
しかしながら日本では、
【難しい曲が弾ける】
【ミスをしない】
ばかり、上達の目安にしている方が多いようです。
これは国民性も関係しているのですが、芸術を楽しむ身としては少し勿体ないかなぁと。
小さな成長はきっと誰にでもあるはず!
・【難しい曲が弾ける】【ミスをしない】ことだけが、上達ではない
・できるようになったことに目を向けよう
・全く上達していないのであれば、練習について考えなおそう
まとめ
- 練習効率が悪く、方法が違い、実力不足 ではなかなかピアノが上達しにくい
- 目的が定まらず、目的と違うことをして、結果ばかり求める人は上達しにくい
- 自身に適切な練習内容、方法を知って効率よく練習しよう
- 目的を定め、目的に沿ったことをして、小さな成長も感じよう
- 全く上達しない人はほとんどいない
- 練習効率が悪く、方法が違い、実力不足 ではなかなかピアノが上達しにくい
- 目的が定まらず、目的と違うことをして、結果ばかり求める人は上達しにくい
- 自身に適切な練習内容、方法を知って効率よく練習しよう
- 目的を定め、目的に沿ったことをして、小さな成長も感じよう
- 全く上達しない人はほとんどいない
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