このブログの著者のプロフィールはこちら

ピアノの音階、上達できる練習方法とコツ、練習効果を解説! 

本ページはPRを含む場合があります

ピアノの音階が苦手…上達の方法は?練習の効果は?

この記事ではこんな疑問、お悩みを解決します。

  • 音階とは?音階の練習効果
  • 音階の練習方法とコツ
  • オススメの教材
  • 音階の種類

この記事の執筆者

目次

音階と練習効果

ピアノの音階とは

音階(スケール)とは、音を音高により特定の秩序で昇順あるいは降順にならべたもの。

音階(ハ長調)
音階(ハ長調)

音階の種類については後述します。

音階の練習効果について

音階を練習すると主に以下の効果が得られます。

1.指使いを考えやすくなる

音階には決まった指使いがあります。
いつも音階が弾ける状態なら曲の中に音階の一部が出てきても、指使いを考案しやすくなります。

2.調、和音が分かるようになる

音階を何度も弾いていると、理論的な理解がなくても、調性感覚が分かるようになります。
(理論的理解もあればよりGOOD)

3.鍵盤把握力が向上する

音階を何度も練習することで、鍵盤をずっと見ていなくても、鍵盤の位置が感覚で分かるようになります。

4.演奏技術が向上する

音階を均等に弾けるまで練習する過程で、指の独立性や親指の柔軟性が高まります。

5.譜読力が向上する

上記1~4の理由により、譜読みスピードもアップします。

むじか

多くのピアノ曲の中には、音階の一部が登場します。

普段から音階が弾ければ、その部分の練習はほぼ不要になりますね

むじか

そうです!音階練習はコスパ最強!

音階と練習効果 まとめ

・音階とは、音を音高により特定の秩序で昇順あるいは降順にならべたもの。

・音階を練習すると以下の力がつく
1.指使いの考案力
2.調、和音の理解
3.鍵盤把握力の向上
4.演奏技術の向上
5.読譜力の向上

音階の練習方法とコツ

「音階が苦手」という人は主に以下2点で悩んでいると思います。
悩みの種類ごとにA、Bで分けました。

A:技術的な問題
・指ぐくりがうまくいかない
・なんか凸凹する
・両手だと指が覚えられない
→後述でAのつく方をご参照ください

B:楽典的な問題
・調を覚えられない
・調の違いによる指使いが覚えられない
→後述でBのつく方をご参照ください

初めて音階を練習する時は

音階が初めての人はまずは1オクターブ+簡易カデンツから取組んでみましょう。
多くの教本はハ長調が最初に登場しますので、ハ長調からが受け入れ易いと思います。

1オクターブの音階と簡易カデンツ
ハ長調 1オクターブの音階と簡易カデンツ

A:体の使い方と導入練習

筆者はレッスンでオリジナルの「音階の準備練習」を採り入れています。
この中で体の使い方をお伝えしています。

音階が初めて・苦手な人に!音階の準備練習

音階を弾く技術で特に重要なのは以下

・1指の柔軟性
・腕の平行移動
・手首、肘の使い方
・指先を軽く動かす


この動画の練習で意識してみてください!

A:音階がうまく弾けない原因4選

音階がうまく弾けない原因を、よくあるパターンから4つご紹介します。

1.手首が低すぎる
2.手首が高すぎる
3.1指の時だけ手首が下がる
4.1指が硬く肘まで返してしまう

音階をスムーズに弾くには以下に変えましょう!
・手首は高すぎず低すぎず鍵盤に水平程度
・1指も動かし手首の高さは変えない
・1指と手首の柔軟性を高め、指くぐりの際も腕を鍵盤と並行に動かす

・手首は高すぎず低すぎず鍵盤に水平程度
・1指も動かし手首の高さは変えない
・1指と手首の柔軟性を高め、指くぐりの際も腕を鍵盤と並行に動かす

A:両手の指使いを早く覚える練習方法

音階を両手で2オクターブ以上弾く段になると、指使いが覚えられないという方が出てきます。
そのような方には以下の練習がオススメ。

【音階】両手の指使いを早く覚える練習方法

指使いは理解と身体、両方使って覚える!

B:調を覚えたい時の練習順

ハノンをひたすら練習することで覚えられる人もいますが、なかなか大変。
音階が弾けなくても調を覚える方法があります。
以下の記事より。

関連記事「しりとりで調を覚えよう!」(作成中)

B:指使いごとに音階をグループ分け

オススメ教本で紹介している「こどものスケール&アルペジオ」を参考にしています。
指使いが同じ音階をグループで分けて、そのセットで覚えていく方法もあります。

指使いごとに音階をグループ分けした表
指使いごとに音階をグループ分けした表

音階練習のゴール地点

趣味の方

調号3つくらいまでの長・短調を2オクターブ以上♩=100くらいでいつも弾ける状態だと、譜読みがだいぶ楽に感じられると思います。
その他の調については、曲で出会ったら練習してみるくらいでよいと思います。

音大を目指す方

ハノンの音階全調♩=120を目指しましょう。
入学時、または入学後にスケール試験が課される場合も。その時までに暗譜で弾けるのがベスト。

「音階でも音楽的にひくべき?」について筆者の意見

時々「音階でも音楽的に演奏しよう」という方々がいます。
もちろん、美しい音階であるのは良いことですが、筆者は音階演奏そのものに音楽性を求めるまでの練習は不要と感じます。

音階は、算数の九九と同じで、あくまで技術&譜読の土台です。
指使いが分かり、スムーズに弾ければ十分と考えます。
曲の中に音階の一部または全部が出てきますが、求められる音楽性は曲によって異なります。
そのため、音楽性は曲の中の音階に求めればよく、そちらの練習に時間を割いた方が効率的です。

結局、技術力が高い人は「ただの音階を弾いても美しい」ことが、逆説的に伝わっているのかなと感じます。

音階練習に関する FAQ

音階練習は全調毎日するべき?

筆者の考えですが、全調を毎日でなくてよいと思います。
曲の中に出てくる音階は、大抵が音階そのままではなく形を変えて出てきます。
その時、指使いに迷ったり、1から練習したりしなくて済むくらいに覚えておけると良いです。
自身が弾いている曲の調は、日々の基礎練習の1つとするのは良いと思います。

音階のテンポが上げられません。

テンポが上がらないのにはいくつか原因が考えられます。
1.指使い、調号をしっかり覚えていない
2.指自体のスピードが遅い
3.指くぐりのスピードが遅い

解決策は以下です。
1A.指使いや調号をしっかり覚える
2A.指のスピードUPトレーニング
3A.1指の柔軟性を高めくぐりの練習


調号を落としたり、指づかいを間違えるなら原因1。
指くぐり以外の部分だけ弾いてみて、速く弾けないなら原因2。
指くぐり以外の部分は速く弾けるなら原因3。

「音階がうまく弾けない原因4選」のどれにも当てはまらないけどうまく弾けません。

「ドレミファソ、ソファミレド」を指くぐりなしで弾いてみて以下のどれかに当てはまりますか?
・音のつぶが揃わない
・テンポが上がらない

この場合はそもそも、通常の打鍵や弾き方から見直す必要があります。

原因は様々なので、まずは原因を探ってみましょう。
他の記事もご参照ください。

関連記事「速い曲が弾けるようになりたい!」(作成中)
関連記事「音の粒をそろえて弾けるようになりたい」(作成中)

音階と練習方法コツ まとめ

【音階をスムーズに弾く技術的なコツは以下】
1.1指の柔軟性を高める
2.腕を平行移動させて動かす
3.手首、肘を自然に使う
4.指先は軽く動かす

・指使いは理解と身体両方使って覚えよう!
・しりとりで調を覚える方法がある!
・指使いにはいくつかパターンがある
・まずは調号3つくらいまでの長調、短調を弾けるようにしよう
・自分に合った練習とゴールを目指そう

オススメの教材

音階練習におすすめの教材をご紹介します。

我らが王道!ハノン

音階練習が目的で購入する場合は、版による違いはあまりありません。
その他の練習曲も役立ちますので、持っていて損はない1冊。
ハノンの解説は以下記事より。

関連記事「ハノンの効果、使い方 徹底解説」(作成中)

低学年のお子さんへ

指使いごとに音階とアルペジオを練習する流れで作られています。
音階も2オクターブまでなので幼少のお子さんへ使いやすいです。

楽天ブックス
¥1,540 (2024/03/13 02:02時点 | 楽天市場調べ)


全調の楽曲を一挙に練習

こちらの教本は、音階の練習本ではありませんが、音階とセットで練習すると調感覚を養うのにGOOD

音階の種類について

ここではクラシック音楽に登場しやすい音階の種類と指使い例を簡単に説明&紹介します。
詳しい話、覚え方は別記事をご覧ください。

関連記事「しりとりで調を覚えよう!」(作成中)

長音階

明るい響きの音階。

長音階(ヘ長調)の指使いと弾き方

自然(的)短音階

暗い響きの音階。

イ短調 自然短音階の指使いと弾き方

和声(的)短音階

暗い響きの音階。自然短音階と比較すると、音階の7つめの音が半音上がる。

イ短調 和声短音階の指使いと弾き方

旋律的短音階

暗い響きの音階。自然短音階と比較すると、上行では音階の6、7つめの音が半音あがり、下行では自然短音階と同じになる。

イ短調 旋律的短音階の指使いと弾き方

半音階

ピアノ中級者以上になると出現率が高くなります。
指使いは色々考えうるので動画は一例です。

半音階の指使いと弾き方

全音音階

近代曲、ドビュッシーが好んでよく使用します。
指使いやパターンがいくつか考えられます。

全音音階の指使いと弾き方

5音音階

クラシック曲で「音階」としての出現率は低いですが、概念としては登場します。
ペンタトニックとも呼ぶことができます。
民謡、わらべ歌などに使用されることがあります。
指使いは一例です。

5音音階の指使いと弾き方
音階の種類 まとめ

・長音階
・自然(的)短音階
・和声(的)短音階
・旋律的短音階
・半音階
・全音音階
・5音音階

クラシックピアノでは上記が分かればほぼOK

まとめ

ピアノの音階練習 まとめ

◎音階とは、音を音高により特定の秩序で昇順あるいは降順にならべたもの。
◎音階の練習効果は5つ
 ・指使いを考えやすくなる
 ・調、和音が分かるようになる
 ・鍵盤把握力が向上
 ・演奏技術が向上
 ・読譜力が向上

◎音階をスムーズに弾く技術的なコツは以下
 ・1指の柔軟性を高める
 ・腕を平行移動させて動かす
 ・手首、肘を自然に使う
 ・指先は軽く動かす

◎指使いは理論と身体、両方使って覚えよう!
◎しりとりで調を覚える方法がある!
◎指使いにはいくつかパターンがある
◎調号3つまでの長調、短調はマスターしよう
◎自分に合った練習とゴールを目指そう
◎教本も上手く活用しよう

◎クラシックで使用する音階の主な種類
・長音階
・自然(的)短音階
・和声(的)短音階
・旋律的短音階
・半音階
・全音音階
・5音音階

◎音階とは、音を音高により特定の秩序で昇順あるいは降順にならべたもの。
◎音階の練習効果は5つ
 ・指使いを考えやすくなる
 ・調、和音が分かるようになる
 ・鍵盤把握力が向上
 ・演奏技術が向上
 ・読譜力が向上

◎音階をスムーズに弾く技術的なコツは以下
 ・1指の柔軟性を高める
 ・腕を平行移動させて動かす
 ・手首、肘を自然に使う
 ・指先は軽く動かす

◎指使いは理論と身体、両方使って覚えよう!
◎しりとりで調を覚える方法がある!
◎指使いにはいくつかパターンがある
◎調号3つまでの長調、短調はマスターしよう
◎自分に合った練習とゴールを目指そう
◎教本も上手く活用しよう

◎クラシックで使用する音階の主な種類
・長音階
・自然(的)短音階
・和声(的)短音階
・旋律的短音階
・半音階
・全音音階
・5音音階

この記事の参考図書

楽天ブックス
¥1,540 (2024/03/31 22:29時点 | 楽天市場調べ)


よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次