ピアノを弾くときの正しい手の形はあるのですか?
正しい手の形にする方法を教えてください。
この記事ではこんな疑問、お悩みを解決します。
・ピアノを弾くときの正しい手の形について
・基本の手の形のつくりかた
・良くない手の形のなおしかた
・場面に応じた手の形
この記事の執筆者
ピアノを弾くための正しい手の形とは?
結論からお伝えします。
「絶対に正しい手の形」は存在しません
なぜなら手の状態には個人差があり、演奏の場面によって手の使い方が変わるためです。
ええ!?じゃあどうしたらいいんですか!?
「絶対正しい」はありませんが、「オススメ」と「非推奨」はあります。
非推奨は避けるのがベターです。
・ピアノを弾く手の形に「絶対正しい形」はない
・手の形は自分にとって良い状態がオススメ
・演奏の場面により手の形は変わる
・非推奨の手の形は避けよう
基本の手の形とつくりかた
基本の手の形、オススメと非推奨例
オススメの基本の手の形
①指のつけ根(第3関節)が一番高い
②手首の高さが鍵盤とおおよそ水平
非推奨の基本の手の形
①指のつけ根(第3関節)が凹む
②手首の高さが極端に高い、低い
手首が高すぎ、低すぎると手首や腕を脱力しにくいのよね
指のつけ根が凹むと指が動きにくく、力も支えにくいです
基本の手の形のつくりかた
ピアノに手を向けた瞬間にあちこち力む人がいます。
使わない部位はなるべく力を抜いて!
【オススメの基本の手の形】
①指のつけ根(第3関節)が一番高い
②手首の高さが鍵盤とおおよそ水平
【非推奨の基本の手の形】
①指のつけ根が凹む
②手首の高さが極端に高い、低い
【基本の手の作り方】
①手をダラっと下げる
②ダラっと鍵盤の上に手をのせる
③そのまま指を鍵盤に向ける
指は自然なカーブ、手首は落ちすぎないよう軽く支える
打鍵時の指の形とつくりかた
打鍵時の指の形、オススメと非推奨例
オススメの打鍵時の指の形
①使わない指の力が抜けている
②無理のない指の曲がり
③指先が反り返っていない
非推奨の打鍵時の指の形
①使わない指まで力んでいる
②指が伸びすぎ、曲げすぎ
③指先が反り返る
打鍵時の指の形のつくりかた
こちらは基本的な打鍵の指の状態です
実際には場面によって、指の使い方は多種あるので、それらについては下の記事をご覧ください
関連記事「音色の作り方、変え方」(作成中)
【オススメの打鍵時の指の形】
①使わない指の力が抜けている
②無理のない指の曲がり
③指先が反り返っていない
【非推奨の打鍵時の指の形】
①使わない指まで力んでいる
②指が伸びすぎ、曲げすぎ
③指先が反り返る
【打鍵時の指の形の作り方】
①基本の形で手を鍵盤にのせる
②第3関節からゆっくり動かす
③指先が反り返らない感覚を探す
指先の力の強さ、力の方向、指の動かし方を意識
和音を弾く手の形とつくりかた
和音を弾く手の形、オススメと非推奨例
おススメの和音を弾く手の形
①手首は力まず楽に
②1指つけ根が凹んでいない
非推奨の和音を弾く手の形
①手首が力んでガチガチ
②1指のつけ根が凹んでいる(まむし指)
和音を弾く手の形の作り方
スポンジくらいの大きさ、重さのもので代用可。
打鍵したい指のみを使い、物を軽く持つ。
打鍵したい指だけわずかに力をキープして鍵盤へ
指で押し付けるのではなく、腕ごと沈める意識で打鍵
三和音の弾き方の詳しい解説は以下記事より
オクターブの弾き方の詳しい解説は以下記事より
【オススメの和音を弾く手の形】
①手首は力まず楽に
②1指つけ根が凹んでいない
【非推奨の和音を弾く手の形】
①手首が力んでガチガチ
②1指のつけ根が凹んでいる(まむし指)
【和音を弾く手の形の作り方】
①打鍵したい指のみで軽い物を持つ
②①の指の支えをキープし手を鍵盤に向ける
③腕ごと鍵盤を沈めるように打鍵
④打鍵後、手首が固まっていないことを確認
手の形の直し方
関節が凹む手(まむし指)の直し方
関節が凹むとなぜ良くないのか?
・指を動かしにくい
・可動域が狭まる
・関節に負担がかかる
・腕を落とした時に衝撃が支えにくい
まむし指や2~5指が凹んでしまう手の直し方については、以下の記事で詳しく解説しています。
打鍵しない指が力んでしまう手の直し方
打鍵しない指が力むとなぜいけないのか?
・「脱力奏法」ができない
・指の独立を妨げる
・腕が疲れやすくなる
・音が硬くなり表現の幅が狭くなる
使っていない指が力む場合は、指の上げ下げ2つの訓練を行います。
指の独立練習(上げる方向)
指を持ち上げる時、手首や他の指はなるべく力が入らないように。
4指は他の指よりも上がりにくいため低いところから始めます。
1本につき7~10秒持ち上げます。
指の独立練習(下げる方向)
えんぴつを使って動画のような練習をします。
姿勢全体も見直そう!
関連記事:ピアノを弾く姿勢について(作成中)
場面に応じた手の形を紹介
ここからは、少し特殊な手の形をご紹介します。
手首の高さを極端に使う例
ドビュッシーの映像第1集「運動」の一節です。
楽譜の部分では、両手が重なるような範囲を弾きます。
右手指はかなり高速かつ、少し動くスペースが必要になるので、左の手首をかなり高くする必要があります。
まむし指になっても良い例
ドビュッシーの映像第1集「ラモー頌」の一節です。
赤丸の和音では、ラとシの音を1指で一緒に弾きます。
その場合、写真のように少しマムシ気味の指の方が鍵盤を抑えやすい場合があります。
指をかなり立てて使う例
ショパンの24の前奏曲より24番のラスト部分です。
赤ハコの音は、左手で弾いてもOKですが、右手で弾くピアニストも多いです。
筆者は指を立てて使いますが、その際、1本指では支えが不安定になるため、隣の指も添えて立てます。
なおこの部分は、ピアニストによって弾き方がかなり多種多様です。
こちらはシャルル・リシャール=アムランの演奏。他の音が出ないように予め周りの鍵盤を沈ませ、こぶしで音を出しています。
いろんな弾き方がありますね!
結局、素敵な音楽が奏でられれば体の使い方に不正解はありません
オススメを参考にしつつ、最終的には自分の体に向き合い見つけていかないとなんですよね!
・手首を極端に高く、低くする場合もある
・まむし指になる場面もある
・指をかなり立てて使う場合もある
・曲の場面、演奏表現に応じて体を使おう
・手の形は手段であり目的ではない
・自分に合った使い方を見つけていこう
まとめ
・ピアノを弾く手の形に「絶対正しい形」はない
・自分にとって自然で楽な形がオススメ
・関節が自然でない曲がり方になるのは非推奨
・ガチガチに力んだ手、指は非推奨
・演奏の場面により手の形は変わる
・自分の体と向き合い、最良を見つけよう
・ピアノを弾く手の形に「絶対正しい形」はない
・自分にとって自然で楽な形がオススメ
・関節が自然でない曲がり方になるのは非推奨
・ガチガチに力んだ手、指は非推奨
・演奏の場面により手の形は変わる
・自分の体と向き合い、最良を見つけよう
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