この記事ではこんな疑問、お悩みを解決します。
・ピアノの身体技術力とは?
・身体技術力向上のロードマップ
・身体技術力FAQ
この記事の執筆者
ピアノの身体技術力とは?
ピアノ演奏に必要な身体の動作が容易にできる=ピアノの身体技術力が高いと言えます。
そのためには身体の各部が以下の状態であればよいです。
・指、腕、手首の動作スピードが速い
・指、腕、手首の柔軟性が高い
・指、腕、手首のコントロールが良い
・身体のコーディネート力が高い
・非陳述記憶力(身体の記憶)が高い
これらは脳の働きと神経伝達が影響しています。
つまり、脳の働き、神経伝達を訓練すると、ピアノの身体技術が向上しやすいということです。
身体技術力向上へのステップ
自分の身体技術力を知るには?
自身の身体技術力が分からない方は、以下記事で、ピアノの身体技術レベルを診断しましょう。
身体技術力向上のステップ
身体技術力は、ピアノを弾いているだけで身につくものと、そうでないものがあります。
悪い癖がついている方は、いったん曲の練習と切り離して、身体の使い方をしっかり見直すことで大きな成果が得られます。
一般的なおススメ順ですが、ご自身の状態により変動してOK
ステップ1
1:ピアノを弾く身体の基本感覚を習得
ピアノを演奏するには、各人に適した身体の状態があり、その感覚をつかむことが第一歩となります。
★脱力感覚をつける
脱力感覚は、ピアノ演奏の全ての根幹になります。
故障を防ぎ、自由な動きを可能にします。
★正しい姿勢と手の状態
ピアノを弾く時には最適な姿勢と手の状態があります。
★基本打鍵の習得
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ステップ2
2:とにかく指を動かす!
たくさん指を動かすことで、神経伝達は速く、正確になりやすくなります。
ただし動かし方に悪い癖をつけないよう、ステップ1と並行して行いたいところ。
★5指運動の練習
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★ハノンの活用
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ステップ3
3:各テクニックの動作を習得、精度を上げる
スケール、オクターブ、和音など各テクニックには適切な「動作」があります。
その動作を習得し、いつでもできるようにする必要があります。
★レガートの弾き方
★スタッカートの弾き方
★和音の弾き方
★オクターブの弾き方
★音階の弾き方
★アルペジオの弾き方
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★色々な伴奏形の弾き方
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★その他のテクニック
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ステップ4
4:身体の各部の独立性を高める
左右の手がつられてしまう、手を広げると手首が固まるなど、身体の各部が独立していないために起こる問題を解決しましょう。
★簡単にできる指の独立向上のあそび
簡単に遊びながら隙間でできる練習もご紹介。
この遊びは神経伝達向上にも役立ちます。
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ステップ5
5:身体の各部の機能向上
ピアノを弾いているだけで伸ばしきれない身体の機能については、単体で訓練すると大きな成果を得やすくなります。
★指のスピード向上
指のスピードが遅い人へ
★腕のスピード向上
腕のスピードが遅い人へ
★手首の柔軟性を高める
上手なピアノ演奏に手首は絶対不可欠
★指の柔軟性を高める
指の柔軟性を高めると上達しやすいだけでなく故障リスクも低減
★ピアノをひくための身体づくり
ピアノは全身運動です。
全身が楽に動き、全身のコーディネートがうまければピアノは上達しやすくなります。
身体技術力FAQ
大人になってからでは身体技術は伸びないのか?
大人になってからでは、身体技術は伸びないんじゃないですか?
そんなことはないです!
何歳でも、やり方次第で身体技術は伸びますよ。
※大人になると身体技術が伸びないと言われる理由
子どもは大人に比べると、知識・経験がまっさらな状態です。そして羞恥心・懐疑心も少ないです。
ゆえに、最初に覚えた動作を何の疑いもなく採り入れやすいのは事実です。
対して大人は、これまでの知識・経験を無意識的にいかして、物事をこなそうとします。
それが、ピアノやスポーツにおいては上達の妨げになることがあります。
大人の場合、その先入観やクセをまっさらにする時間を要する分、子どもよりも上達が遅く感じるかもしれませんが、きちんと身体に向き合えば、しっかり上達できます。
その時に大切なことは、羞恥心・懐疑心を捨て、子どもと同じように自身の上達を信じて向き合うことです。
苦手なテクニックを曲の練習で克服できる?
オクターブが苦手です。オクターブの多い曲を練習すれば、オクターブが得意になりますか?
得意になる可能性は低いです。
むしろリスクが高いです。
※オクターブ曲の練習でオクターブが得意になりにくい理由はこちら
何かの単一テクニックが苦手な時、多くの理由は「身体の動作がつかめていないから」。
オクターブなら、指を開く際に手首の力がある程度抜けて自由に動かせると、うまくいくようになりますが、訓練していない人の身体は指を開くと同時に手首も固めるようにできています。
手首を固めたままオクターブを弾いても、ある程度は弾けるように感じますが、腕や手首に負担がかかり、それ以上の高速運動はできず、最悪故障してしまいます。
なので、まずは身体の動作をつかむ練習からするのがおススメです。
難しい曲を練習すれば、身体技術は伸びる?
難しい曲をたくさん練習すれば、身体技術力は伸びませんか?
伸びる要素もありますが、良くない癖もつきやすいと言えます。
難しい曲の練習で、身体技術力が伸びきれない理由
曲を弾くと「正しい音を弾く」「とにかく形にする」という目的が優先になりがちで、その他にも様々なことに気をとられることになります。
身体技術力UPに一番大切な「適切な動作・感覚」を見つめる機会が減り、場合によっては悪い癖がつくことがあります。もちろん、曲を弾いていれば身につく要素(指の神経伝達など)もあるので、伸びる要素もあります。